全四季からなるアドベンチャーゲーム『FLOWERS』シリーズのグラフィックやイラストがまとめられた画集『Flowers ArtWorks ~Couleur(クルール)~』が発売されました。
少し前に『FLOWERS』にハマった旨の記事を投稿し(記事はコチラ)、その中でこの画集について触れていましたが、ようやく読むことが出来て感無量です。
『FLOWERS』関連のイラスト・設定資料をまとめた豪華な一冊
『Flowers ArtWorks ~Couleur~』はゲーム『FLOWERS』シリーズ四季(春・夏・秋・冬)に関連するイラストや、登場人物・舞台に関する設定資料がまとめられた豪華な画集です。
画集は白い装幀の本と青い装幀の本の2分冊になっていて、それぞれ「イラスト集」と「設定資料集」に分けられています。
ひと目見て驚いたのはそのサイズ。こんなに厚いとは思っていなかったので驚きと喜びで早速テンションが上がってしまいました。
特殊な装幀で読みやすく工夫されたイラスト集(白)
白い装幀の本はイラスト集になっていて、ゲームに登場した美麗なCGイラストや販促用に描かれたイラストがぎっしりと収録されていました。
特殊な綴じ方がなされていることでページの中心が平らになるように開くので、イラストがとても見やすくなっています。紙やインクも良いものが選ばれているとのことで全体的に高級感が感じられます。汚れないように手袋を付けて扱いたくなってしまうくらい純白の装幀は美しいです。
中身はゲーム中でスクロール表示されていた大きな一枚絵も全体が一望できる形で収録されているので、ゲーム本編で見た時とはまた違った雰囲気を味わうことができました。
また、ゲーム内の食事シーンで描写に合わせて用意されていた料理のイラストも、各メニューごとにしっかりと収録されていて嬉しかったです。これがまた凄く美味しそうに描かれたイラストで、ゲームを遊んだ時にお腹が空いたのを思い出しました。
その他、販促用に描かれたイラストや小説版の表紙、ドラマCDのジャケットイラストなども収録されていて、こちらの白い本だけでもお腹いっぱいになってしまうそうなくらい充実した内容でした。
『FLOWERS』の世界により一歩踏み込んだ設定資料集(青)
もう一冊の青い本は設定資料集で、登場するキャラクターのプロフィールや立ち絵イラスト、建物などの舞台設定や見取り図、イベントシーンの絵コンテといったゲーム本編に関する資料が収められています。
登場するキャラクターについては一人ひとりプロフィールや立ち絵イラスト(全身かつ衣装差分まで網羅)がまとめられているだけでなく、登場した各衣装のデザインについてやキャラクターの設定・誕生の経緯についてデザイナーさん直々のコメントも添えられていて読み応えがありました。
また、発売前に予告されていて気になっていた「後日談や本編を補足する短編エピソード」については、各キャラクターにフィーチャーした物語が一編ずつ収録されており、『冬編』終了後のキャラクターたちの姿を垣間見ることができてたまりませんでした。ゲーム中で明かされなかった謎について言及している物語もあったので必見です。
この短編集に触れたことで、2年目の聖アングレカム学院の様子をゲームで触れてみたくなってしまいました。オムニバス形式のボーナスディスクみたいな形で出てくれないかなぁ……。
話を戻しまして……。
本編に登場する建物などの舞台に関する資料はイラストだけでなく見取り図(上面図)も掲載されているので、位置関係を把握するのに役立ってくれそうです。想像が捗ります。
場所によっては「こんな造りになっていたのか!」という建物もチラホラ。こういう資料はありがたいです。
そして、イベントシーンの絵コンテ集。これがまた凄かったです。各シーンの下書きがズラリと掲載されているのですが、制作の都合でボツになってしまったシーンや、全年齢向けとして審査を受ける前の(製品版よりちょっぴりオトナ向けな)シーンも含まれていて、資料としてかなりの価値を感じました。
イベントシーンやオープニングムービーの演出意図についてのコメントも添えられていて、もう一度ゲームに触れた際にまた違った印象を得られそうな内容になっています。
こちらも『FLOWERS』の世界により一歩踏み込み、深く浸れる内容となっていました。全体に目を通すのにかなり時間がかかるくらい文量があります……!
読むことができて良かったと思える満足感
「画集」と題されているものの、世界観に広がりを持たせてくれるような資料が満載の一冊(二冊)なので、作品をより深く楽しむための「副読本」としても大きく機能しているように感じます。
一般的な画集と比べるとちょっぴりお値段が張るものの、『FLOWERS』が好きな人なら手に入れて損ナシ!と声を大にしてオススメできる大満足の内容でした。
(余談)アコースティックライブのチケット外れて悲しい
画集とは全く関係のない話題なのですが、近日『FLOWERS』の展覧会に合わせて開催される「アコースティックライブ」のチケットにハズレてしまい悲しいっす。あぁ、行きたかったなーッ!