大好きなゲーム『MOTHER』シリーズ。小説家・久美沙織さんの手によって小説版が書かれていることは知っていたものの、残念ながら絶版となってしまっていて読む機会に恵まれませんでした。
Amazonの「Kindle」などに向けて電子版が配信されていないか調べてみたものの、どうやら紙版しか販売されていない様子……と思いきや、「電子書店パピレス」という老舗の電子書籍販売サイトにて小説版『MOTHER』『MOTHER2〜ギーグの逆襲〜』が配信されているのを発見しました。
《後日追記》「電子書店パピレス」が「Renta!(レンタ)」へ全サービスを移行とのこと
「電子書店パピレス」が2021年2月25日をもって「Renta!」へと全サービスを移行することが発表されました。
説明を読んだところ、「パピレス」で購入済みの作品は引き続き「Renta!」でも読めるとのことです。
実際に「Renta!」の購入済み一覧を確認したところ、「パピレス」で購入した『MOTHER』と『MOTHER2~ギーグの逆襲~』の小説版はしっかりと移行されていました。
しかし! この2冊の説明欄には「ダウンロード可能日は、2022年03月31日までです。」の文字が……。
説明によると、「Renta!」へ引き継がれた購入作品は引き続き無期限で読めるようなのですが、どうやらダウンロードしてデバイスに取り込む必要のあるXMDF/.book形式の作品に関してはダウンロード期限が設けられてしまったようです。 (「Renta!」ではサポートされない、と解釈してよいのでしょうか……)
つまり、小説版『MOTHER』を「パピレス」で購入済みであっても、期限である2022年03月31日を過ぎたら書籍データを手に入れる術はなくなり、あらかじめダウンロードしておいたデータを自分でバックアップするなり管理していく必要がでてくる……ということになりそうです。
この追記を書いている時点では「Renta!」の方では小説版『MOTHER』の取り扱いはありません。 「パピレス」での販売作品は随時「Renta!」でも取り扱い開始予定との説明もありましたが、はたして。
ともかく「パピレス」が完全に移行してしまう2021年2月25日までは小説版『MOTHER』の販売は続いているようなので、お求めの人は購入してデータをバックアップしておいた方がいいかもしれません……!
《さらに追記》ついに再DLも終了に……
さて、上の追記から年月が流れ、ついに再ダウンロード可能期限である2022年3月末を過ぎました。
小説版『MOTHER』および『MOTHER2~ギーグの逆襲~』を取り扱っていた「電子書店パピレス」のサービスを引き継いだ「Renta!」では未だ2冊とも取り扱いはありません。
他の電子書籍サービスでも配信されていないようなので、追記時点では久美沙織先生による小説版『MOTHER』および『MOTHER2~ギーグの逆襲~』を電子書籍で読む方法はなくなってしまったようです……。 残念至極。
「Renta!」のサイト内には取り扱ってほしい作品のリクエストを送れるフォームが用意されているので、僕もたまに『MOTHER』シリーズを希望する旨を送ってはいるものの……正直なしのつぶてといった感じ。
◆ リクエスト受付 – Renta!公式サイト
他に声を上げられる場といえば投票数によって絶版の本を復刊してくれるサービス「復刊ドットコム」とかかなぁと思います。(過去に小説版復刊の実績あり)
◆ 「MOTHER(久美沙織)」復刊リクエスト一覧 – 復刊ドットコム公式サイト
あとは、せめて読むだけでも……というなら「図書館を探す」のが現実的でしょうか。 今は「カーリル」などインターネット経由で各図書館の蔵書を調べられて便利です。
◆ カーリル(日本最大の図書館検索) – カーリル公式サイト
数年前から『MOTHER』関連グッズが多数発売したりなど大いに盛り上がっているタイミングなので、小説版のみならず関連書籍も復刊してくれると嬉しいのですが……。
以上、追記おわり。
「電子書店パピレス」で念願の小説版『MOTHER』をゲット
小説『MOTHER』シリーズの紙版は既に絶版となっていて中古品もプレミア価格が付いてしまっている状態です。
出版社(新潮社)のサイトでは「オンデマンドブックス」といって、絶版となった作品を再販してくれるサービスを行っており、小説版『MOTHER』も対象作品に含まれていました。(残念ながら『MOTHER2』は無いみたい?)
ただ、オンデマンド(受注してから印刷して発送する)形式によるためか価格が割高になってしまっています。表紙デザインも書名・著者名が書かれているだけの簡素なものに統一されているようです。
「電子書店パピレス」で販売されている電子版は、表紙が無地に書名・著者名が書かれているだけのデザインになってしまっている点はオンデマンド版と同じですが、販売価格は文庫本の定価とほぼ変わらないくらいなので手が出しやすかったです。こちらには小説版『MOTHER2〜ギーグの逆襲〜』もありました。
電子版も配信されている作品はたいてい複数の配信サービスで手に入るようになっている印象があったので、1つのサービス限定での配信になっているのには驚きです。
スマホで読みたかったので対応するアプリを探す
「電子書店パピレス」で販売されている電子書籍には様々なデータ形式があるようで、小説版『MOTHER』シリーズは「XMDF(.zbf)」形式で配信されていました。
販売ページには「PC用の閲覧ソフトをインストールして読む」か「ソニーの電子書籍端末『Reader』に転送して読む」という説明があるのですが、残念ながら『Reader』は持っていないしPCで読むというのもなぁ……と思ったので、その他の電子書籍端末やスマホなどで読む方法がないかを調べてみました。
結果、僕の持っている『Kindle Paperwhite』を含む『Kindle』シリーズには対応していないことと、どうやらスマホ用の電子書籍閲覧アプリには対応しているものがいくつかあることが判明。
その対応アプリのうちの一つ『Kinoppy』を使ってみることにしました。
紀伊國屋書店の電子書籍アプリ『Kinoppy』
大手書店「紀伊國屋書店」が配信している電子書籍アプリ『Kinoppy』。紀伊國屋書店のWebストアで販売されている電子書籍を閲覧することができるアプリなのですが、自分で用意したデータを転送して閲覧することができる機能も用意されています。(対応する形式のデータのみ)
◆ 電子書籍のインポートは、できますか? ー 紀伊國屋書店 公式サイト(よくあるご質問)
この『Kinoppy』が「XMDF」形式にも対応してくれていたので、早速スマホにインストールして使ってみました。
自分で用意した電子書籍データをアプリに転送するための方法はいくつかあるようですが、僕は「DropBox」というオンラインストレージサービスを利用する方法を選びました。
自分のPCから電子書籍データを「DropBox」へ保存して『Kinoppy』で読み込むという流れになります。一度読み込んでしまえば『Kinoppy』アプリ内に保存されるのでどこでも読むことができます。
小説版『MOTHER』のアレンジはゲームの世界に奥行きを与えてくれた
念願の小説版『MOTHER』はとても面白かったです。軸となる物語部分はゲーム版に沿っていながらも、舞台や人物などの細かい描写は作者独自のアレンジが加えられていて新鮮でした。
そのアレンジ部分も『MOTHER』の世界観を損なわない絶妙な味付けがされていて、ゲームで触れた物語に新たな奥行きを与えてくれるような、久美沙織先生の原作に対する愛情が感じられました。
今は小説版『MOTHER2〜ギーグの逆襲〜』を読み進めています。まだ序盤ですが、こちらも面白いですね。