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白と黒の鮮烈な視聴体験『シン・ゴジラ:オルソ』Blu-ray

2023年にモノクロへと装いも新たに再び姿を現した『シン・ゴジラ:オルソ』のBD/DVDが発売となりました。 ずっと観たくてたまらなかったのです。

『ゴジラ-1.0』公開記念で誕生したモノクロ版『シン・ゴジラ』

シン・ゴジラ:オルソ』は、2016年に公開された映画『シン・ゴジラ』の映像を内容はそのままにモノクロ化した作品です。

2023年に開催されたイベント会場と一部の劇場にて期間限定で上映されたレアな作品でしたが、先日BD/DVDが発売されていつでも楽しめるようになりました。

この『オルソ』が生まれたきっかけは映画『ゴジラ-1.0』の公開を記念して開催されたイベント「山崎貴セレクション ゴジラ上映会」のゲストとしてオファーを受けた『シン・ゴジラ』の総監督・庵野秀明さんによる提案だったのだそうです。

そういった誕生秘話も語られた『-1.0』の監督・山崎貴さんと庵野秀明さんのトークショーの模様も特典映像として収録されています。 ジョークを交えつつ和やかな雰囲気でお互いのゴジラ映画について語り合っていて楽しい映像でした。 やっぱりクリエイター同士のお話って面白いなぁ。

《余談》 「PrimeVideo」にて独占配信開始

BD/DVDのほかに動画配信サービス「Amazon PrimeVideo」でも独占配信が開始しています。 おそらく特典映像はBD/DVD限定かと思われますが、本編だけでも気になるという人には月額見放題なのでオススメです。

また同じタイミングで初代『ゴジラ』といった過去作から『-1.0』まで一気に「PrimeVideo」にて配信開始されているようなので合わせて楽しむこともできちゃいますね。 「PrimeVideo」の対象作品は定期的に入れ替わるため『ゴジラ』シリーズを一気見したい人には今が大チャンスかと。

単なる白黒じゃない「オルソクロマチック」を意識した映像

『シン・ゴジラ:オルソ』はただコントラストを落として白黒にするのではなく「オルソクロマチックフィルム」と呼ばれるモノクロフィルムの映像に近づけることを目指して特別に編集された映像なのだそうです。 モノクロ版の制作にあたっては樋口真嗣監督・尾上克郎准監督が監修を務められたとのこと。

制作元の解説によると「オルソクロマチックフィルム」は赤系統の色が感光しない特色を持っていて、現在主に流通している「パンクロマチックフィルム」とは異なる質感の映像になるのだとか。

その質感をデジタル編集でどのように再現しているのかなど「モノクロ版の制作工程をまとめた映像」も約3分間の特典映像として収録されていますので気になる人はぜひ。 こういう制作のウラ側が大好物なのでこれだけでも手に入れた甲斐がありました。

画面の情報量は減ったはずなのに面白い

モノクロになったことで画面上の情報量は確実に減ってしまっているはずなのですがオリジナルのカラー版と比べても面白さは目減りせず夢中でエンディングまで見入ってしまいました。

むしろ白黒に統一されたことで虚構の存在であるゴジラがより自然に現実世界へと馴染んでいるように見えて驚かされます。 『シン・ゴジラ』に登場するゴジラは特撮の着ぐるみっぽく見えるように作られた3DCGですが、モノクロになってさらに着ぐるみっぽさが増して見えました。

ゴジラの体色もまんべんなく黒くなったことで小さく白い目玉が浮き出て見えて、ギョロリとした不気味さがさらに際立って素晴らしかったです。

本作では生々しい赤がデザインに取り入れられている『シン・ゴジラ』をモノクロで表現する試みはかなり大胆だなと感じつつ、黒い塊のようなシルエットで人類を見下ろすゴジラの風貌には初代の影を見ずにいられませんでした。 カラー版だけでは知ることのできなかった味わいかもしれません。

そして、これは僕だけかもしれませんがカラー版を観た時よりも物語の流れやセリフ運びがスッと頭の中に入ってきやすかった気がします。 画面上の色が白黒のみに整理されたことでそちらに意識を向けやすかったとか……? もしかしてフルカラーの画面を目から頭で処理するのってけっこうリソースを必要とする行為なのでしょうか。 不思議。

再びカラー版を観るのが間違いなく面白いはず

今回の『オルソ』で久しぶりに『シン・ゴジラ』に触れましたがやっぱり面白いですね! オリジナル版の公開当時、映画館に足繁く通った思い出が蘇ります。 同じ映画を劇場で何度も観た経験は後にも先にもこれだけです。

そんな何度も観たはずの『シン・ゴジラ』が『オルソ』へと姿を変えて鮮烈な視聴体験をもたらしてくれました。 きっとこれから何度も観ることになるはず……BDを手に入れて良かった。

とはいえ、モノクロ版がカラー版に取って代わるかといえば僕の中では全くそんなこともなく。 それぞれに持ち味があります。 『オルソ』を踏まえて再びカラー版を観るのは間違いなく面白いだろうなぁとワクワクが止まりません。 総天然色とモノクロを交互に楽しんでいくつもりです。

さて、またシンゴジ熱が高まってきたので設定資料集を引っ張り出すぞ〜。

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六味

アニメゲームが大好き。最近は美術館へ足を運ぶことにもハマっています。このブログでは触れた作品や訪れた場所についての感想などを書いています。