マンガ『鋼の錬金術師』のシリーズ20周年を祝う書籍『鋼の錬金術師 20th ANNIVERSARY BOOK』が発売されたということでゲットしました。
大人気マンガの20年間を辿る記念本
『鋼の錬金術師 20th ANNIVERSARY BOOK(アニバーサリーブック)』は、人気マンガ『鋼の錬金術師』の誕生から現在までの20年間にわたる歴史を辿った一冊です。
マンガだけにとどまらず幅広くメディア展開されている『鋼の錬金術師(ハガレン)』20年間の歴史を追う作品年表をはじめ、作者・荒川弘先生による他のメディア作品を振り返るコメントや、制作関係者からのお祝いメッセージ、ファンブックなどに掲載されていた外伝マンガが復刻掲載されているなど、20周年を祝うお祭りのような内容となっています。
その中から特に気に入った部分への感想を書いていきます。
外伝・特典マンガの復刻掲載が嬉しい
一冊およそ240ページのうち、190ページを超える部分が外伝マンガや特典4コマなどの復刻掲載となっています。
これまでに発売されてきた公式ファンブックや映画パンフレットなどに掲載されていたものなので、掲載媒体がバラバラだった外伝作品がこのように一冊にまとめられたことは大きな価値があると思いました。
僕自身、全ての関連作品に触れられていたわけではなかったため、読んだことのない外伝を知る貴重な機会をもらえてよかったです。
【掲載作品】
- 外伝「盲目の錬金術師」(「パーフェクトガイドブック」より)
- 外伝「師匠物語」(「パーフェクトガイドブック2」より)
- 外伝「長い夜」(「パーフェクトガイドブック3」より)
- おまけマンガ集
- 鋼名作劇場4コマ(「キャラクターガイド」より)
- もしもシリーズ(「ハガレン研究所DX」より)
- カバー下おまけマンガ(「パーフェクトガイドブック,~2,~3,キャラクターガイド」より)
- 小説 鋼の錬金術師おまけマンガ(第2巻「囚われの錬金術師」,第3巻「白い花の舞う谷」,第5巻「それぞれの絆」,第6巻「新たなはじまり」より)
- コミックCDコレクション発売記念まんが(Vol.1「砂礫の大地」,Vol.2「偽りの光 真実の影」,Vol.3「咎人たちの傷跡」より)
- 第44.5話「束の間」(劇場版「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」入場特典小冊子[11.5巻]より)
- 劇場版「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」パンフレット特別編
- PS2用ソフト「鋼の錬金術師 翔べない天使」prologue
- PS2用ソフト「鋼の錬金術師2 赤きエリクシルの悪魔」prologue
- PS2用ソフト「鋼の錬金術師3 神を継ぐ少女」prologue
- Wii用ソフト「鋼の錬金術師 暁の王子/黄昏の少女」prologue
- 外伝「旅の始まり」(実写映画版「鋼の錬金術師」入場特典小冊子[0巻]より)
- 鋼の錬金術師展 来場特典しおり(2017〜2019年にかけて開催)
制作関係者のメッセージに作品の歴史を改めて感じた
『20thアニバーサリーブック』には、小説版やアニメ版などメディア展開された作品の制作に携わった方々からのお祝いメッセージも掲載されています。
お祝いの言葉と共に語られる『ハガレン』への想いの数々を読むうちに、なんだかこちらまで胸がアツくなってしまいました。 実に多岐にわたるジャンルのメディア展開が行われてきたのだなぁ……と、20年間の歴史を改めて実感させられます。
【寄稿者一覧(誌面掲載順・敬称略)】
- 井上 真(小説版「鋼の錬金術師」 著者)
- 水島 精二(TVアニメ版「鋼の錬金術師」 監督)
- 入江 泰浩(TVアニメ版「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」 監督)
- 朴 璐美(エドワード・エルリック役)
- 釘宮 理恵(アルフォンス・エルリック役)
- 高本 めぐみ(ウィンリィ・ロックベル役)
- 三木 眞一郎(ロイ・マスタング役)
- 折笠 富美子(リザ・ホークアイ役)
- 高山 みなみ(エンヴィー役)
- 宮野 真守(リン・ヤオ役)
- 中村 悠一(グリード役)
- 柴田 秀勝(キング・ブラッドレイ役)
- 三宅 健太(スカー役)
- 浅野 智也(ゲーム「鋼の錬金術師 翔べない天使」ほか プロデューサー)
- 曽利 文彦(実写映画「鋼の錬金術師」 監督)
- 山田 涼介(エドワード・エルリック役)
- 水石 亜飛夢(アルフォンス・エルリック役)
《余談》直筆メッセージの文字が個性豊かで興味深い
お祝いメッセージを直筆で送られている人も多かったのですが、皆さん達筆でメッセージ内容だけでなく文字にも興味津々で読み進めてしまいました。
僕は自分の字に自信がないこともあって余計に皆さんの字が魅力的に映ってしまったのかもしれません。 上手い下手よりも、“その人らしさ”を強く感じさせるクセの部分に強く惹かれます。
書き文字の持つ印象ってなかなか大きい気がするんですよね。 字は口ほどにものを言ったりして……。
『ハガレン』と自分との歩みも振り返れるような一冊
『鋼の錬金術師』が20周年ということは自分も同じだけ年齢を重ねてきているワケでして。
載っている作品年表を追いかけていくうち「単行本○巻が発売した当時は〜だったなぁ」なんて、作品の歩みとともに自分自身のことまで振り返ってしまいました。
この本を読んで『ハガレン』が20年という時間を確かに歩み続けてきたのだと実感できた気がします。 作品として全く古びれないのがすごいですよね。
上で紹介しきれませんでしたが、荒川弘先生による表紙イラストのメイキングや各メディア展開当時の思い出語り、完全新作の小説(物語中盤以降のハボックとロスが主役)など読み応えたっぷりで、まさにメモリアルブックといった一冊でした。
改めて、『鋼の錬金術師』シリーズ生誕20周年おめでとうございます。
う〜ん、これはまたマンガ本編を一気読みしなくては……!