先日放送されたEテレの番組『大人のピタゴラスイッチ』。毎年この時期になると放送される特別番組です。「大人の」というタイトルのとおり、普段放送されている子供向けの『ピタゴラスイッチ』よりも物の仕組みや動きにもう一歩踏み込んだ内容で構成されています。今年も存分に楽しませてもらいました。
頭のふだん使わない部分を刺激される感じ
お笑いコンビ・ラーメンズの片桐仁さんをナビゲーターに、物が動く様子や物の構造について注目した映像が放送されました。
番組のサブタイトルにもなっている「想像力としかくい穴」を例に挙げると、小さな箱とそれよりも少し大きいくらいの穴があり、その穴に向かって箱を少しずつ押していった時、箱はどのような動きをするのか。
普通に考えれば箱は穴に落ちるハズですが……というように、つい常識にとらわれて考えてしまいがちな思い込みと実際にどのような動きをするのかが紹介されていて、頭の中のふだん使わないような部分が刺激されるような感じがして面白かったです。
普段あまり意識していない物の構造についても紹介されていた
物の動きだけでなく物の造りについて「考えもしない」と題して、身近にありながらも構造を知らないままに利用しているような物も紹介されていました。
例えば、オートバイの燃料タンクは空になってしまった時のために予備のタンクに切り替える機能が付いていますが、実際にタンクが複数個あるわけではなくて1つのタンク内で切り替えが行われているそうです。
日常の中であまり考えずに利用している「物の構造」について改めて意識させられるような内容で、こちらも夢中になって観てしまいました。
ピタゴラ装置『ビーすけの冒険』でたまらずちょっと感動
独特のBGMと「ピタゴラスイッチ♪」というタイトルコールでおなじみの「ピタゴラ装置」。『大人のピタゴラスイッチ』では、『ビーだまビーすけの冒険』と題した特別版ピタゴラ装置が放送されています。
普段の「ピタゴラ装置」とは違って、装置を転がっていく球に「ビーすけ」と名前が付けられてストーリー性を持たせた一つの物語として構成されているのが特徴です。
あの装置の上をただ転がっていく普段のピタゴラ装置だけでも凄くて十分面白いですが、そこにストーリー性を持たせてしまうという発想には驚かされました。
最初はただの色付きの球にしか見えない「ビーすけ」たちも、セリフに合わせた装置の動きを観ているうちにだんだんと広大なアスレチックを縦横無尽に冒険する活きたキャラクターに見えてくるのが本当に不思議です。
敵国(黒玉)の王子様との友情と終盤の展開にはつい胸がアツくなってしまい、まさかピタゴラ装置で感動までさせられるとは思いませんでした。
(余談)物の仕組みを知る面白さ
今回の番組で観た、普段考えもせずに利用している「物の構造」について紹介された映像が興味深かったです。
便利な機械などはその仕組みを知らなくても問題なく利用できるため、もしかすると一生知らぬままでいることも十分ありえます。それを知ったことで人生が豊かになるだとか、そういったことは無いかもしれません。
それでも、どのような仕組みによって日々の暮らしに快適さがもたらされているのかといったことや、それを実現するために尽力してくれた人たちの努力を知ることはとても有意義です。
別件ではありますが先日ゲーム会社・任天堂のWebサイトで読んだ、ゲーム機「NintendoSwitch」のコントローラーに採用された「ジャイロセンサー」と呼ばれる傾きなどを検知するセンサーの仕組みについて解説された記事を思い出しました。
◆学研さんと「ジャイロセンサー」のヒミツについて調べてみました。(任天堂 公式サイト)
気になったことは手軽に調べられる時代なので、普段何気なく利用しているものでも「そういえば、これはどのようにして動いているんだろう」と疑問を投げかけてみるのも悪くないかも、なんて思いました。
おわりに
新年ということで面白そうな特別番組がいくつも放送されたり、新番組も始まったりで早くも大忙し。録画用のハードディスク容量もすでに危うい状況で悩ましいです。
今回の『大人のピタゴラスイッチ』は再放送もあったそうですが、すでに放送されてしまったあとのようです。紹介が遅くなってしまいました……。