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凄まじい情報密度……! 『十三機兵防衛圏 公式保存記録&公式脚本集』

昨年、とてつもないプレイ体験をもたらしてくれたゲームソフト『十三機兵防衛圏』の発売から早くも一年が経ちました。 そんな『十三機兵防衛圏』の関連書籍2冊が発売となったので即ゲットいたしました。

作品に関する情報がこれでもかと詰まった2冊の関連書籍

ゲームの発売から一年を経て発売された2冊の関連書籍『十三機兵防衛圏 公式保存記録』と『十三機兵防衛圏 公式脚本集』は、その名の通り、作品に関する様々な情報が過不足なくたっぷりと詰め込まれた非常に濃ゆい内容となっています。 いわゆる「解体新書」とか「アルティマニア」とか「マニアックス」とか、作品ファンにはたまらないタイプの関連書籍ですね。

どちらも大きな版型かつ分厚いサイズで、2冊合わせるとかなりのボリューム感。 それぞれの厚さを合わせるとおよそ4cmにも達します……! ちょっとした辞典並み。

出版業界が大変だとの叫びをよく耳にする昨今、一つのゲーム作品に対してこれほど熱量の高い書籍が発売されるというのは珍しいのではないでしょうか。 ファンのひとりとして、感謝してもしきれぬ思いです。

ゲーム内の情報はもちろん、設定資料・特典イラストまで網羅する『公式保存記録』

青色の背表紙が特徴の『公式保存記録:Double Helix』は、『十三機兵防衛圏』に関する情報が事細かにまとめられた、まさしくアーカイブの名にふさわしい一冊です。

登場する登場人物・機兵などの詳細情報がイラスト付きで載っていたり、ゲーム中で収集することによって物語の謎を解くヒントとなる「ミステリーファイル」の文章もそのまま全て読むこともできたり、物語中にいくつも発生するイベントの概要がまとめられていたり……と、まさしく辞典のような情報量で構成されています。

文字に限らず、美術に関してもしっかりと収録

ヴァニラウェア作品の大きな魅力である美術の部分もしっかり収録されていて眼福でした。 背景美術・登場人物(ポーズ集)、人物・機兵・敵キャラクターの設定資料(ゲーム限定版に付属の冊子から再掲とのこと)がガッツリとページを割かれてまとめられています。

さらに巻末には「イラストギャラリー」として、発売カウントダウン用イラストや各ショップ特典用のイラスト・ゲーム雑誌の表紙イラスト・発売1周年記念集合絵など、世に発表されたイラストの数々がしっかりとまとめられているので、“ヴァニラウェア芸術”を堪能したい僕にはピッタリでした。

極めつけは「聖典」の掲載

『公式保存記録』の目玉はなんといってもあの「聖典」が載せられていることでしょう。

ここでいう「聖典」というのは、『十三機兵防衛圏』の非常に入り組んだ物語の繋がりをわかりやすくするために作られたという時系列の整理表(元はエクセルファイル)のことです。

「聖典」の存在はゲーム発売後に発表された制作関係者のインタビュー記事にて明らかにされ、異常に長く伸びる整理表の見た目に圧倒されたのを覚えています。 (ちなみに、このインタビュー記事は『公式保存記録』の中にも再掲されています)

そんな「聖典」が今回、『公式保存記録』の中に読める形で収録されたというのはかなりのサプライズでした。 20人以上にも及ぶ登場人物たちが織りなす群像劇を概括する形で眺めて感じるのはやはり、「よくこれだけの物語をまとめ上げたなぁ……」という畏敬の念に尽きます。

登場人物の言葉すべてを収めた『公式脚本集』

背表紙がオレンジ色の『公式脚本集:Double Strand』では、作中に登場する人物たちすべての台詞が物語の流れに沿って収録されています。 『公式保存記録』に対して、こちらはほぼ文字のみで構成されています。 とてつもない文量……!

物語の大筋だけでなく、プレイヤーの行動や選ばれる選択肢によって発生する会話なども網羅されているようで、一度読み通すだけでもかなり時間を必要としそうな文章量となっています。 僕もまだ最後まで精読できていません……(笑)

個人的に、ヴァニラウェア作品に登場するキャラクターの台詞からは、なんとも言い得ぬ独特の魅力を感じてきました。 他の雑誌インタビューで、舞台演劇の脚本などを参考にして作られているとのことを知り気になっていましたが、今回の『公式脚本集』で文字ベースで台詞を追うことによってどのような印象を受けるのか、これもまた楽しみの一つです。

「クラウドシンク」や戦闘中のセリフも網羅

他にも、ゲーム中に登場する単語について登場人物が心の中で考察する「クラウドシンク」というシステム(ゲーム進行においても重要なシステム)での独白も、しっかりと各単語ごとにまとめられており、巻末には逆引き辞典まで完備するという至れり尽くせりっぷり。

さらに、「崩壊編」における戦闘中に交わされる台詞も発生条件ごとにまとめられています。 僕のゲームプレイでは見たことのなかった台詞も見受けられたので、読めば読むほど味わいが深まっていくような一冊だと感じました。

発売1周年の記念生放送を観ながら(聴きながら)読みました

書籍の発売がゲームの発売1周年に近いタイミングだったこともあり、ちょうどYouTubeで行われた発売1周年記念の生放送をBGVとして流しながら2冊の書籍を楽しみました。

『十三機兵防衛圏』1周年記念生放送 – atlustube(YouTube公式)

主人公たちの声を担当された声優さんによる作品の思い出話や、ゲームのサウンドを担当されたベイシスケイプのスタッフさんによるDJパフォーマンス、歌手・伊藤フウさんによる「渚のバカンス」生歌唱など、大盛り上がりの内容で発売から一年経った今もなお作品への熱冷めやらぬといった雰囲気が感じられてすごく良かったです。

特に「Yakisoba Pan」のくだりで爆笑しました。

リミックスアレンジアルバムの発売も決定!

上記の生放送の中で『十三機兵防衛圏』のサウンドをリミックス・アレンジした新たなアルバム2021年2月27日に発売されることが発表されました。

タイトルは『十三機兵防衛圏 Remix & Arrange Album -The Branched-』で、“本編とは別のありえたかもしれない分岐(Branched)”をテーマとして新たな世界観が描かれる予定とのこと。

予約についてはアトラス公式の通販サイト「アトラスDショップ」にて受付中となっています。(記事執筆時点)

十三機兵防衛圏 Remix & Arrange Album -The Branched- – アトラスDショップ(公式通販サイト)

発表によれば、因幡深雪(歌唱・伊藤フウさん)による新曲も収録されるそうで、『十三機兵防衛圏』の新たな一面を見られる(聴ける)のかと思うと今から楽しみで仕方ありません。

改めて、良い作品だなぁと痛感する

僕の中にある「たとえ物語の結末を見届けたとて、何度でも触れたくなるような素晴らしい作品」のひとつにこの『十三機兵防衛圏』は見事ランクインしています。 (それもかなり上位に)

発売1周年ということは初めて遊んだ時点からも同じくらいの月日が経とうとしているわけですが、今回の関連書籍発売や発売1周年記念生放送で作品のことを思い出してみて、やっぱり良いゲームだなぁと改めて感じさせられました。

これから先も、折に触れて心のランキング棚から引っ張り出して遊んでいくんだろうと思います。 僕のゲーム人生において、その棚に並ぶような作品って多くないのですけれども。 やっぱり、これは別格な感じ。

まだ遊んだことのないという人も、ぜひ。 関連書籍はクリア済み前提ネタバレの嵐なのでご注意を……!

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六味

アニメゲームが大好き。最近は美術館へ足を運ぶことにもハマっています。このブログでは触れた作品や訪れた場所についての感想などを書いています。