音楽雑誌『サウンド・デザイナー 2017年 09 月号』にて、最前線で活躍されているアニソン作曲家の方々が特集されているとのことで読んでみました。雑誌にはそのほか多数の記事が掲載されていましたが、こちらのブログ記事ではアニソン特集の感想に絞って書いていきます。
最前線で活躍するクリエイターへのインタビュー記事
『「アニソン作曲術」最前線』と題された30ページにわたる特集記事は、現在活躍されているアニソン作曲家の方々へのインタビュー
が主な内容となっていました。
掲載されていたのは下記の方々です(記事掲載順・敬称略)。
- 安谷屋光生・山内真治(アニプレックス音楽プロデューサー)
- 神前暁・田中秀和(MONACA)
- 大石昌良
- Tom-H@ck
- 藤永龍太郎(Elements Garden)
アニソンの「89秒」という誓約に対する思い
アニソン(アニメソング)は基本的にTVアニメのオープニングやエンディングの主題歌に使用される楽曲ですが、オープニングやエンディングは89〜90秒以内に収めるというルールがあるそうです。
普段アニメのオープニングやエンディングを観る時には長さについてあまり意識したことがありませんでしたが、明確なルールが決められていたんですね。驚きました。
今回インタビューを受けられていたクリエイターの方々も、この89秒ルールについて触れられていましたが、皆さん「誓約があるからこそ工夫のしがいがある」といった内容の回答をされていてシビレました。カッコいいです……!
プロの思考を知ることができる貴重な内容
インタビュー内容はそれだけでなく、作曲の手順や方法などといった技術的な内容も語られていてとても勉強になる記事でした。
僕は特にMONACAの神前さんや田中さんの楽曲がお気に入りなので、今回お二人の楽曲制作に対する考え方を知ることができたのはかなりの収穫でした。
そのほか目を引かれたのは大石昌良さんご本人による、アニメ『けものフレンズ』の主題歌「ようこそジャパリパークへ」のコード進行解説です。こんなところにも『けものフレンズ』人気の余波が!と微笑ましくなりました。
メインのインタビュー以外も読み応えたっぷり
上記のインタビュー記事以外にも「人気クリエイター7名の作風分析」と題して(梶浦由記、菅野よう子、北川勝利、黒須克彦、澤野弘之、ラスマス・フェイバー、ryo(supercell)といった方々の曲調や音作りについて解説されている記事や、人気アニソン(『おそ松さん』『けいおん!』など)のギターフレーズの音色を再現する記事、ヒゲドライバーさんによるアニメ『NEW GAME!』キャラソンの作曲・アレンジ解説などなど、実践的な記事がたっぷりで読み応えがありました。
技術的・実践的な内容がほとんどとはいえ、取り上げられているアニソンは知っている曲ばかりだったので、作曲に関しての知識がほぼゼロな僕でも読んでいて楽しい記事ばかりでした。
まだあまり触れていないもののDTMの環境は構築してあるので、今回得た知識を活かすために頑張って手を動かしていかなければ……!
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