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ぶらり紀行

山梨県立美術館・特別展『黄昏の絵画たち〜近代絵画に描かれた夕日・夕景〜』を鑑賞

2019年8月25日(日)まで山梨県立美術館にて開催中の特別展『黄昏の絵画たち〜近代絵画に描かれた夕日・夕景〜』を観に行ってきました。 そのほか、館内では一般募集された造形作品の展示や、県内ニュースで活躍されている気象予報士さんによる講演会も行われていました。

「夕暮れ」をモチーフにした絵画作品を集めた特別展

今回の特別展は『黄昏の絵画たち〜近代絵画に描かれた夕日・夕景〜』と題して、様々な画家の「夕暮れ」をモチーフにした絵画作品を集めた内容になっていました。

そういったテーマの展覧会ということもあり、展示されている作品は美しい風景画がかなりの割合を占めています。

どの作品も同じ「夕暮れ」の情景を描いているのも関わらず、空の色(グラデーション)や雲の様子などといった作品を構成する要素に画家それぞれの個性が強く見えたのが印象的でした。

テーマをこれだけ絞った展覧会でも非常に奥深い鑑賞体験をさせてもらえたことに驚かされました。

所要時間は、一枚ずつじっくり観て約1時間40分ほどでした。

日本の作品が観られたのは嬉しいサプライズ

今回は展覧会に関して事前情報をあまり知らぬまま鑑賞したのですが、西洋絵画だけでなく日本の画家による作品を観られたのが良かった点のひとつです。

黒田清輝などの絵画作品のほか、歌川広重・川瀬巴水などの版画作品も展示されていて、西洋絵画との違いを楽しむことができました。

個人的に特に嬉しかったのが吉田博の版画「帆船」をこの目で観られたことです。 図録でしか眺めたことのなかった作品を目の前でじっくり鑑賞できた喜びは何とも言えないものがありました。

彫りで緻密に表現された線画と繊細な色合いのグラデーション、摺りによって現れる木と紙のテクスチャ感……版画って、イイですね。

館内では一般募集された「家」も展示中でした

7月27日(土)〜8月1日(木)までの間、一般募集した作品を展示する『みんなでつくる美術館』が開催されており、参加者が造形した「家」が館内のいたるところに設置されていました。

図画工作のようなコンパクトサイズの家から実際に人が入れる小屋のようなサイズの家まで、作り手によるアイデアが盛り込まれた個性豊かで大小様々な家々を楽しませてもらいました。

参加者は子どもから大人まで幅広かったようで、可愛らしい見た目にこだわった家や機能美や仕掛けにこだわった家など、同じ「家」でもそれぞれ大きな違いが表れているのがとても面白かったです。

家々を巡りながら、「自分も子どもの頃に夢の家を空想したなぁ」なんて童心にかえるような思いでした。

気象予報士さんから観た特別展に関する講演も聴講

この日は、県内のニュース番組等で活躍されている気象予報士・小塚恵理子さんによる『気象予報士と一緒に展覧会を楽しもう!』と題した講演会も催されていたので聴講。 自分の知らない知識をもとにした視点から観た絵画に関するお話を聴くのはとても楽しい時間でした。

空に関するプロの視点から『黄昏の絵画たち』を読み解くといった講演内容で、特別展に並ぶ絵画作品に描かれた空・雲の様子から作品内の季節や時間を予想されていくのが興味深かったです。

気象予報士さんから観ても空の情報を判別できるくらい絵画作品が写実的に描写されているのだということを改めて実感させられました。

他にも雲や天気・光(色)に関する基礎知識も解説してくださり、絵画以外にも勉強になる講演内容でした。

すでに特別展で観ていた作品も、今回の講演で聴いたお話を踏まえて観るとまた少し違う印象です。自分にとって馴染みのある物事でも、切り取る視点・角度が異なれば感じられ方が異なることを学びました。

今後の絵画鑑賞で注目するポイントがひとつ増したような気がします。

《余談》 『気象予報士 × ゼルダの伝説』の動画を思い出した

今回の講演を聴いて感じた「違う視点から馴染みある事柄を観察する」面白さに関して、つい最近YouTubeで目にした『気象予報士・石原良純さんと「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」をやってみたら、天気の仕組みがよーーくわかった!』という動画を思い出しました。

気象予報士・石原良純さんと『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をやってみたら、天気の仕組みがよーーくわかった! – 〇〇のプロと行く ゲームさんぽ(YouTube)

現実世界の事象と異なる部分に対しても、ゲーム側の世界へと歩み寄って解説してくださっているところがとてもステキです。

外部リンク

山梨県立美術館 – 公式サイト

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六味

アニメゲームが大好き。最近は美術館へ足を運ぶことにもハマっています。このブログでは触れた作品や訪れた場所についての感想などを書いています。