昨年(2020年)からつづくゲーム『MOTHER』の関連グッズ発売ラッシュに加えてアナウンスされていた、『MOTHER』のアレンジアルバムCD『MOTHER MUSIC REVISITED』を手に入れました。
鈴木慶一さんによって新たにアレンジされた『MOTHER』の楽曲たち
『MOTHER MUSIC REVISITED』は、ゲーム『MOTHER』シリーズ第1作目の音楽を担当された鈴木慶一さんが自ら新たにアレンジした楽曲を収録したアルバムCDです。
このCDには【通常盤】と【DELUXE盤】の2バージョンが存在し、【DELUXE版】は通常盤の内容に加えて、ゲーム音源が網羅されたディスクを含む2枚組の仕様となっています。
もちろん僕は2枚組になった【DELUXE盤】を予約して手に入れましたとも。 ゲーム(ファミコン)の音源がちゃんとしたカタチでサントラ化されるのは初めてだったはずなので感無量でございます。
より熟成されたように感じる新アレンジの音楽
『MOTHER』の楽曲はこれまでにもCD化されたことがありました。 ただ、ファミコン音源そのままではなく、女性ボーカルによる歌唱付きのアレンジが施されたもので、こちらも聴きごたえのあるステキな一枚です。
今回のアルバムでは鈴木慶一さんご本人が歌唱した新たなアレンジによって『MOTHER』の音楽が生まれ変わっており、これまでに聴いてきた原曲やアレンジなどとはまた違う印象を与えられました。
余談ですが、鈴木さんはミュージシャン生活50周年を迎えられたそうです。 『MOTHER』にしてみても第1作目の発売(1989年)から30年以上経っていますから、それだけの年数によってさらに楽曲の深みが増した部分もあるのでしょうか。
といっても、僕の音楽知識は素人以下なので聴いてみてそう感じたというだけの話なのですけれども……。 新たなアレンジを聴いている間は少しだけ『MOTHER』というゲームを離れて、それぞれの楽曲が浮かび立ち胸に響いてくるような気がしました。
原曲のサントラ化は本当に嬉しいことで
【DELUXE盤】にのみ付属する2枚目のディスクに収録されているゲーム音源そのままの楽曲たちを聴けたことも本当に嬉しかったです。
『MOTHER』シリーズのサントラCDは今までに何枚もリリースされてきましたが、そのどれもがゲーム音源そのままがフル尺で収録されているものは無かったんですよね。 アレンジによって音色が異なっていたり、ゲーム音源であっても1トラックにメドレー形式で詰め込まれてしまっていたりしました。
もちろん、そういったCDでも良いアレンジのものばかりだったので不満は全くありません。 それでも、ゲームで聴いたままの音楽をCDで楽しみたかった人(というか僕)にとっては、今回のような“ゲーム音源を収録したサントラ”というのはまさに渇望した存在だったワケです。
1曲ごとにじっくりと『MOTHER』の音楽を楽しめる日がくるとは思ってもいなかったので、その喜びを噛み締めながら新アレンジと一緒にいつまでもリピートしております。
あらためて感じる『MOTHER』音楽の魅力
CDというカタチで『MOTHER』の音楽の一曲一曲に耳をすませることで、あらためてその魅力を実感しました。
アレンジでは歌い手が変わっても楽曲のもつ温かみは不変で聴く度に胸に沁み入りますし、ゲーム音源はいつ聴いてもあの素朴なドット絵を鮮明に思い出させてくれます。
ところで、シリーズファンとしては『MOTHER2』や『3』も同じようにサントラ化の実現を夢見てしまうところですが……。 今回は鈴木慶一さんの音楽生活50周年を記念した企画のひとつかもしれないので、もしかするとこれきりという可能性もあるかもしれませんね。
とはいえ、第1作目の音楽だけでもこのようなアルバムとして届けてくださっただけで僕はもう幸せな気持ちでいっぱいです。
アルバムをリピートしつつ、『MOTHERのことば。』をもう一度読んでこようと思います……(笑)