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はじまりからその先への道しるべ『アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY Blu-ray BOX』&『10thアニバーサリーブック』

アイカツ!」シリーズ10周年を記念したアニメ『アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY』を観たり、10周年記念の資料本『アイカツ!シリーズ 10thアニバーサリーブック』を読んだりしました。

『アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY Blu-ray BOX』

スターライト学園卒業とその後を描いた物語

アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY Blu-ray BOX』は、少し前に劇場上映された『アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY』を3話分割の特別バージョンとしてBD化したものです。

劇場公開からしばらく待ってようやく観ることができました。 まさかの近場での上映館ゼロなんだもの……。

本作の物語は主人公(いちご・あおい・蘭)たちのスターライト学園卒業が半年後に迫ったところから始まります。 それぞれが己の進路に思いを馳せ、そして新たな一歩を踏み出す姿が描かれており、TVアニメ第一話から追いかけてきた身としては感無量の一言でした。

どのキャラクターも大人になっていた

作中でのキャラクターたちの振る舞いが大人びていてTVアニメ本編からの時間の経過をたしかに感じさせられました。

TVアニメの時間軸での“後輩を導く学園の頼れる先輩”の姿とはまた違った、進むべき道を定めて歩む一人の大人としてそれぞれのキャラクターが表現されていたと思います。

中でも、鍋を囲んでいるシーンのあの空気感が好きです。 時間の積み重ねがあるからこそ映える良い場面ですよね。

寂しさはあるけれど、希望も受け取った

本作は卒業がひとつのテーマとして描かれているため、観る側としてはTVアニメ最終回から数年経て再び作品の区切りを経験することとなり、どうしても拭いきれぬ寂しさがつきまといます。

それでも、作中で新たな一歩を踏み出すキャラクターたちが卒業ライブでファンに届けた未来に対する想いからはたしかな希望も受け取りました。

自分でも予想だにしないほどロスに陥りそうな心境ではありますが、単なる同窓会ではなくちゃんとした続編であり初代主人公の学園編の完結ともいえる集大成を観せてもらえてとても清々しい思いです。

ひとつの区切りは迎えたものの……

今回は初代主人公組がフォーカスされた物語だったこともあって顔見せだけで詳細に描かれていないキャラクターたちもチラホラいました。総人数を考えれば無理からぬことではあります。

ただ、ちょっとした登場シーンでも時の流れによる変化を感じさせる描写が散りばめられていたので、ぜひ今回描かれなかったキャラクターたちのその後がわかるようなショートストーリー集などが制作されないかなぁとつい願わずにはいられません。

そう感じさせてくれるくらい今回描かれたキャラクターたちの様子は魅力的でした。 (特にあの二人とか! NOT ODAYAKA!)

やるか……本編視聴リレー……!

久しぶりに『アイカツ!』の世界に触れたんですけど、やっぱりイイっすね……!

もう一度TVアニメ第一話から全部(劇場版含む)リレーしてまたこれを観たらたまらないだろうなぁ。 光となって消えてしまうかもしれません。

ともかく、『10th STORY 未来へのSTARWAY』は新しいだけでなくこれまで積み重ねてきた思い出とも響き合うステキな作品でございました。 大満足。

《余談》個人的お気に入りポイント

テンション上がる要素はたっぷりありましたが、特にライブ前のドレスアップシーンで流れるBGM(曲名:芸能人はカードが命)のバージョンが世代に合わせて使い分けられているところでなんだか泣きそうになってしまいました。

アイカツ!シリーズ 10thアニバーサリーブック

10年間の足跡を辿り、その歩みを総括した一冊

アイカツ!シリーズ 10thアニバーサリーブック(AIKATSU!SERIES 10th ANNIVERSARY BOOK)』は、2012年から始まり今に続く『アイカツ!』シリーズ10年間の歴史がまとめられた書籍です。

第一作目『アイカツ!』から最新作(出版時点)『アイカツプラネット!』に至るまで、アニメのみならずDCD(データカードダス)関連グッズなども踏まえてシリーズがどのように展開されてきたかがよくわかる資料となっています。

ちなみに『10th STORY 未来へのSTARWAY』を観てから読もうと決めていたので発売から少し経ってしまったのですが、特にネタバレになるような記載はなかったのでもっと早く読んでも大丈夫でしたね……(笑)。

メインの内容はDCDとアニメ(キャラクター)

ページの大部分を占めるのは「DCD(データカードダス)」「アニメ(キャラクター)」に関する内容でした。

DCDについては記念すべき『アイカツ!』第一弾から順に『アイカツスターズ!』・『アイカツフレンズ!』・『アイカツオンパレード!』・『アイカツプラネット!』へとどのように展開されていったのかが詳しく書かれています。

各弾の稼働開始時期やテーマ・新要素・新キャラクターなどが見やすくまとめられているのでDCDについてはあまり詳しくない僕でも楽しく歴史を知ることができました。 各弾のキャッチコピーをアニメ放送時のCMで耳にした記憶が蘇ってめちゃくちゃ懐かしいです。

ゲームに登場したブランドや認定証の一覧も掲載されているのでDCDに思い入れのある人はきっと僕以上に読み応えがあるでしょうね。

そして、アニメについては各シリーズから104名ものキャラクターが紹介されています。 アイドルだけでなく彼女たちを支えるサブキャラクターたちもラインナップされていました。 それぞれのキャラに紐づくエピソードが次々思い起こされます。

ちなみに各シリーズのストーリーに関する記載はなく、あくまでキャラクター情報に絞って掲載されていました。 各話ストーリーの詳細については『オフィシャルコンプリートブック』など他の書籍でまとめられていますね。 そちらも良い本なのでオススメっす。

愛あるキャストコメント&インタビュー

『アイカツ!』のキャストから諸星すみれさん(星宮いちご役)・下地紫野さん(大空あかり役)の対談インタビュー、『アイカツプラネット!』出演のユニット「STARRY PLANET☆」各メンバーへのインタビューも載っています。

収録時の思い出やエピソードをはじめ各人の『アイカツ!』シリーズに対する想いが語られているので、読んでいるとしみじみとしちゃいます。 多くの人から大切にされている作品なんだなぁと改めて感じました。

この本に限らず、関係者さんへのインタビューってイイですよね。 作品に対する楽しみがより深まるので大好きです。

巻末のグッズ・CD一覧になぜか泣ける

巻末にはこれまでに発売された関連グッズとリリースされた音楽CDの一覧が写真付きで掲載されています。

このページを目にした時になぜだかこみ上げるものがあって少し泣きそうになりました。 こういったグッズ等の商品展開も作品の歴史の上で欠かせない要素なわけで、この10年の歩みが可視化されたページの内容に懐かしさ以外の感情も湧き上がったのかもしれません。 上手く言語化できませんけれども。

ページをめくるたびにに作品を追いかけてきた10年間のことが頭に浮かんでくるので、なんだか思い出のアルバムを開いているような気分にさせてくれる良い一冊でした。

自分の中の「好き」を再認識した

やっぱり『アイカツ!』ってイイなぁ、好きだなぁという気持ちを改めて噛み締めています。

2012年にTVアニメ第一話を観て衝撃を受けてから10年、ありとあらゆるものが目まぐるしく変化しましたが、自分の中でずっと変わらないものもちゃんとあると気付かせてもらいました。

今後とも自分なりのカタチで作品を応援していけたらと思います。

う〜ん、ありがとうの生まれる光……。

《余談》加藤陽一さんの『アイカツ! シナリオワークス(仮)』が楽しみ

アニメ『アイカツ!』にてシリーズ構成や脚本を担当された加藤陽一さんのご著書(?)『アイカツ! シナリオワークス(仮)』が今年の夏頃に発売予定との情報が出ており、それが目下の楽しみでございます。

タイトルも仮称のようでまだ媒体すら発表されていないので「?」を付けちゃいましたが、きっと書籍ですよね……? どんな内容なのか今から待ちきれません。

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六味

アニメゲームが大好き。最近は美術館へ足を運ぶことにもハマっています。このブログでは触れた作品や訪れた場所についての感想などを書いています。