とある女学院に通う少女たちの学園生活を描いた作品『マリア様がみてる』シリーズ。タイトルだけは耳にしたことがあったものの、今まで作品に触れる機会がありませんでした。
先日、シリーズ生誕20周年を記念して電子版の割引セールが開催されていたので、モノは試しに1巻だけ読んでみたのですが……これがまぁトンデモなく面白くて。すぐに全巻(37冊)を一気買いしてしまいました。
全く予定にない衝動買いとなりましたが、悔いはなくってよ。ちなみに、僕が購入したAmazonのKindle版の割引セールは4月19日まで開催の予定らしいです。
「百合」の先駆け・金字塔との呼声高い少女小説
『マリア様がみてる』は今野緒雪さんによる小説で、マンガ化やアニメ化もされている作品です。
「私立リリアン女学園高等部」という架空の学校を舞台に、学園独自の「姉妹(スール)」制度(※1)と生徒会「山百合会」に関わる女生徒たちの人間模様を中心に物語が紡がれます。
※1 姉妹(スール)制度:普通の先輩後輩関係とは異なり、個人的に強く結びついた関係性を築く制度。「姉が妹を導くように先輩が後輩の面倒を見る」という学園の教育方針から始まった。
この作品は女性同士の恋愛感情や強い親交関係を描いた「百合」と呼ばれるジャンルの先駆け・金字塔だという声も多いようです。
こういったジャンルの作品は志村貴子さんのマンガ『青い花』や缶乃さんの『あの娘にキスと白百合を』(どちらもとても好きな作品)を読んだことがある程度の浅い知識なので、勉強させてもらう意味でも全巻しっかりと楽しませていただこうと思っています。
少し読んだだけでハマり込んでしまう面白さ
20年という歴史ある作品でありながら非常に読みやすい文体で書かれており、読む手が止まらず気持ちよく読み進めることができました。物語中に登場するキャラクターもみんな魅力的で、今ではすっかり『マリみて』の世界にハマり込んでしまっています。
1巻を読んだ時点で「これは全部読むべきだ!」と直感的にピンときて、すぐさま全巻を衝動買いしてしまったのですが、今のところ全く悔いを感じないくらい面白いです。
良い作品に出会った時に心をグワッと掴まれるようなこの感覚は何度味わってもたまりません。
こうなるとアニメ版も気になってくる
『マリみて』はアニメ版も制作されており(全4期)、むかーし目にしたことがあるような……ないような……タイトルを耳にしておぼろげな記憶が蘇りました。
原作を読破した後はぜひアニメ版も楽しみたいなと思って調べてみたところ、『dアニメストア』などの月額見放題のVOD(動画配信)サービスで配信されているようですね。なんて便利な時代ッ!
とりあえず1巻だけでも
僕と同じように『マリア様がみてる』というタイトルだけは知っているけど内容は……という人はこれを機にぜひ1巻だけでも手にとってみるのをオススメします。
全巻の場合、37冊(その他シリーズやファンブックも含めるともっと)あるので、収納スペースとの兼ね合いなどから僕は電子版を選択しました。紙版の「所有している満足感」も捨てがたいジレンマに苦しんでいますが……。
kindleなどの電子端末ならライトが付いていたり、片手で読めたりと、寝る前に布団の中で読む僕の読書スタイルに実にマッチしていて抜け出せないのです。
紙版といえば、20周年を記念した特別なイラストブロマイド付で再販されているとの情報もあるそうで。なかなか悩んでしまいますね。
突然の衝動買いによってしばらくは読書月間が続きそうですが、日々の生活の中に楽しみがまた一つ増えて嬉しい限りです。