明けましておめでとうございます。 2021年も「rokumicro」をよろしくお願いいたします。 さて、年明けも早々にDVDで落語を楽しませてもらいました。 今回観たのは柳家喬太郎さん・柳家喬之助さんによる『ウルトラマン落語』です。
『ウルトラマン』のネタがたっぷり詰まった落語が収録されたDVD
今回観た落語のDVDは僕にとって少し異色な一枚でした。 その名も『ウルトラマン落語』です。
落語家の柳家喬太郎さん・柳家喬之助さんが、『ウルトラマン』50周年にあたる2016年7月10日に行われたイベント『ウルトラマンの日 in 杉並公会堂』にて、円谷プロ公認のもとに披露された落語を収録したDVDとなっています。
収録されている演目は下記の通り。
- 抜けガヴァドン(柳家喬太郎)
- ふたりのウルトラ(柳家喬之助)
- ウルトラの郷(柳家喬太郎)
題名のとおり、随所に『ウルトラマン』に関するネタが散りばめられた内容となっていて面白かったです。 会場のお客さんもウルトラ好きの人が多かったようで、喬太郎さん・喬之助さんの口からウルトラマンに関する話題が出るたびに笑いと拍手が巻き起こっていました。
また、映像特典として喬太郎さん・喬之助さんのアフタートークも収録されており、本当にウルトラシリーズが大好きなんだなぁと感じさせられるお二人の会話を楽しむこともできました。
《余談》 ウルトラな演出(出囃子など)がたまらない
おそらく『ウルトラマン落語』での特別な演出だと思うのですが、お二人が登場する際に流れる出囃子が「科特隊のテーマ」などウルトラの関連楽曲を和楽器アレンジしたものとなっていてグッときました。
そのほか、三面怪人ダダが高座返しとして登場したりして、演目だけでなく会場全体でしっかりウルトラな雰囲気がつくられていてたまらなかったです。
ウルトラシリーズが詳しくなくても安心な解説冊子入り
ちなみに「ウルトラマンはあまり詳しくないのだけど……」という人も安心な「ウルトラ初心者向け! 『ウルトラマン落語』が10倍楽しくなる解説書」と題した冊子も中に入っています。
演目に登場するネタだけでなく、マクラの中で触れられたちょっとしたネタについてもひとつひとつしっかりと解説されていて、かゆいところに手の届く良い冊子だなぁと思いました。
そんな冊子が必要なほどにお二人のウルトラシリーズに対する造詣が深いということでもありますね。
僕は浅瀬をチャプチャプ歩いている程度の知識量なので、この冊子の存在は非常にありがたく感じました……(笑)
このDVDを知ったきっかけは『SWITCHインタビュー 達人達』
なぜ今になって2016年に出たDVDを手に取ったかといいますと、昨年12月にNHKで放送されたTV番組『SWITCHインタビュー 達人達』に出演されていた柳家喬太郎さんを観たことがきっかけです。
『SWITCHインタビュー 達人達』はジャンルの違う分野で活躍されている二人がお互いについて対談する番組で、気になる人が登場する回はたまにチェックしていました。
◆ SWITCHインタビュー 達人達 – 番組公式サイト(NHK)
久しぶりに観た回に柳家喬太郎さんと、そのお相手として美学・現代アート専門の学者・伊藤亜紗さんが対談をされていて、番組冒頭での喬太郎さんの紹介映像として『ウルトラマン落語』が使われていたんです。(ちなみに最初の対談場所は「怪獣酒場」でした)
それを目にして「そういえば当時話題になっているのを見たような……?」とおぼろげな記憶も蘇りつつ、その模様がDVD化されているということを知って、今回の『ウルトラマン落語』観賞へと繋がったわけでございます。
点(好きなもの)と点(好きなもの)とが線で結ばれた瞬間の喜び
自分の好きな『ウルトラマン』と『落語』がまさかこんなカタチで一緒に合わせて楽しめる日がくるとは思っていませんでした。 (DVDの存在を知るのにずいぶん年月がかかりましたケド)
浅い知識ながらもそれぞれのことを好きでいたことで、今回は柳家喬太郎さん・柳家喬之助さんの落語に初めて触れることができました。 立川志の輔さんの落語にしか触れたことがなかった僕にとっては、なかなかに大きな一歩だと思います。
こうやって、自分の好きなものとまた別の好きなものとが関連し合って新たな出会いを呼び、趣味の輪を拡げてくれるのがすごく楽しいです。
『ウルトラセブン落語』のDVDもあるそうで
どうやら、『ウルトラマン落語』だけでなく翌年(2017年)に『ウルトラセブン』50周年を記念して行われた『ウルトラセブン落語』も同じくDVD化されているようです。
『ウルトラマン落語』が面白かったので、こちらも気になります……!