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“一生”におけるひとつの節目の感。『水曜どうでしょうDVD 第33弾「四国R-14」』

先日発売したバラエティ番組『水曜どうでしょう』の最新DVD(第33弾)「四国R-14(シコク アールジュウヨン)」を観ました。

ついにあのドラマがDVD化!

「面白おかしいバラエティ番組」という印象が強い『水曜どうでしょう』の歴史の中でも特に異彩を放っているのがこの「四国R-14(シコク アールジュウヨン)」ではないでしょうか。

出演者のひとりであるミスターこと鈴井貴之さんがご自身で監督された映画制作のため番組出演を一時中断された時期があり、その期間に「では、残ったどうでしょうチームはドラマを撮ろう!」という話が持ち上がって実現した企画なのだそうです。

ドラマの内容は『水曜どうでしょう』の番組内で実際に行われた企画「四国八十八箇所巡りⅡ」で起こった謎の怪奇現象が元になっていて、大泉さん・藤村さん・嬉野さん等おなじみの面々をもじった登場人物(大沼・藤木・上島)たちが八十八箇所巡りの際に撮れてしまった奇妙な映像の謎を解くべく、再び四国の地を訪れて……と現実とフィクションとが入り混じった世界観の中で物語が展開していきます。

いつもの旅企画とは打って変わって笑いゼロのガチな内容の怪奇ドラマとして仕上がった作品で、そのホラーっぷりに放送当時は回を追うごとに視聴率が低下してしまうほどだったとか。

記憶の限りでは近年のテレビで再放送されたことはなかったはずで、商品化もVHS(ビデオテープ)で出ていた限りなので『どうでしょう』の中でもひときわレアな映像かと思います。

そんな「四国R-14」がついにDVD化されるということですぐにローソンへ走り予約して、発売を待っていたのでした。

たしかな熱が画面から伝わってくるドラマ

いつも番組ではおかしなやりとりを繰り広げる大泉さんをはじめとした出演者の人たちも、ドラマの中ではそこに生きる登場人物のひとりとしてしっかり立っておられてさすが役者さんだと感じさせられました。

今でこそチーム・ナックスの皆さんがテレビドラマで演じられる姿は見慣れたものですが、当時の初々しい姿を映し出した映像はかなり貴重なのでは……!

DVDのパッケージには「あの作品に関わった人間たちの熱量だけで作り上げたドラマなんだよ」と書かれていて、副音声のコメンタリーの中でも藤村さんや嬉野さんが当時を振り返りながら「四国R-14」に込められた熱の高さについて語られています。

たしかにどの場面からも「普段の『どうでしょう』とは違ったものを見せるぞ」という意気込みが伝わってくるようでした。 いつもの番組ではなかなか見ないアングルや演出などが使われていて、出演陣も撮影陣もやはりプロなのだと感じさせられます。

本編とともに収録されているメイキング番組では、そういった特殊な画面を映すために使われたユニークな道具の数々が明らかにされていてつい笑ってしまいました。

このメイキング番組、当時はなんと本編よりも前に放送されたそうで怪奇ドラマの面白おかしい舞台裏を先に出してしまうとはあまりにも斬新。 実はこれも計算のうちだったことが「BD・DVD発売記念のYouTube生配信」にて明らかにされていますが、このあたりのバランス感覚は『どうでしょう』ならではですね。

とにかく、どうでしょう班は我が道を行きつつ成功させる力がすごいなぁといつも感じさせられます。 「他に追随するばかりでなく、自分たち流のやり方を見つけて進む」といった旨のお話を藤村さん・嬉野さんが語られていたのを思い出しました。

このドラマの結末や普段の番組でも“お決まりのパターン”とは違った面白さへと導いてくれる。 そんな『どうでしょう』イズムに一生ゾッコンなのかもしれません。

ようやく観ることができて嬉しい……

「四国R-14」、その存在はタイトルだけ知っていたものの、実際の映像は今まで全く目にしたことがありませんでした。

「原付ベトナム縦断1800キロ」を皮切りに過去の放送回が少しずつDVD化されていく中で「いつか『四国R-14』もDVD化されるだろうから、絶対観たいなぁ」と思い続けてはや十数年。 その願いがようやく叶いました。 ……叶ってしまいました。

嬉しさと同時に少なからず寂しさも感じてしまうのは、「四国R-14」がDVD化されるのは最後の方になるという思いがもともとあったからでしょう。

「四国R-14」DVD化の順番に関しては、たしか藤村さんがどこかで語られていたような気がするのですが恥ずかしながら思い出すことができず……でもそういった文言を何かで見たからこそ「四国R-14」を観られるのはかなり先になると覚悟していたはずなのです。

で、その「四国R-14」が今回ついにDVD化されたということはつまり『水曜どうでしょう』シリーズ全体を通してのDVD化もほぼ完了してしまったことを意味するわけで。

「一生どうでしょうします」宣言から今なお続く活動の中でもひとつの区切り……とまでは言わずともひとつの節目のように感じ、いよいよ終着点も見え始めた気がしてなんだか寂しくなってしまったのでした。

とはいえ新作の放送も予定されていますし、DVD化のネタが尽きる心配はきっと無用でしょう。

自分もこの番組と出会った時から数えるとずいぶんと年を重ねてしまいましたが、変わらぬ勢いに元気をいただきつつ、応援していく気持ちを新たにしました。

『水曜どうでしょう』BD・DVDは全国のローソンLoppiでの取り寄せやHTBオンラインショップなどで販売中。

番組自体は『Netflix(ネットフリックス)』をはじめとする各種動画配信サービスでも観ることが可能ですので、ぜひ。

水曜どうでしょう – Netflix公式サイト

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六味

アニメゲームが大好き。最近は美術館へ足を運ぶことにもハマっています。このブログでは触れた作品や訪れた場所についての感想などを書いています。