『星のカービィ』でおなじみの会社「ハル研究所」がスマートフォン向けのゲーム第1弾として発売した『はたらくUFO』を遊びました。比較的お手頃な価格だったのでボリュームはそこそこなのかと思っていたら、なかなか遊びごたえのある内容で楽しませてもらいました。
「ハル研究所」初のスマホ向けゲームプロジェクト
『星のカービィ』や『ハコボーイ』などポップなキャラクターが登場する作品が魅力の「ハル研究所」が初めてスマートフォン向けにゲームを開発との情報を耳にして以来、ずっと気になっていました。
そして、2017年11月にスマホ向けゲームプロジェクト「HAL Egg」の第1弾としてゲーム『はたらくUFO』が登場しました。
本当はもっと早く遊びたかったのですがあまりに積みゲーが多すぎて手を出すヒマがありませんでした……。情けない。
UFOのクレーンで色々なモノを掴んだり、運んだりしておカネを稼ぐ
『はたらくUFO』は空飛ぶ円盤「UFO」を操作しながら、彼に搭載されているクレーンを駆使してステージに散らばる色々なモノを掴んだり運んだりするアクション(とパズル?)ゲームです。
運ぶモノやクリアの条件はステージごとに異なります。各ステージはアルバイトという設定になっており、例えば「野菜を収穫してトラックに積み込む」や「壊れてしまった芸術品を正しく組み立て直す」など、それぞれユニークでバラエティに富んだゲームが用意されています。
ステージをクリアするごとにバイト代としておカネをもらうことができ、貯めたおカネを使ってUFOの着せ替えコスチュームを購入できます。コスチュームによっては「モノを掴みやすくなる」「移動が早くなる」などゲームを有利に進めることができる効果が付いているものもあります。
ユラユラ揺れるクレーンに四苦八苦。でも、そこが面白い。
このゲームでは物理演算のようにモノが落ちたり揺れたり積み上がったりするので、ただ掴んで運ぶだけでなく掴む場所や載せる順番、運ぶ速度などもしっかりと考えないといけません。
そこが一見シンプルなゲームに見えつつも遊びごたえのあるゲーム性に繋がっているように感じました。ゲーム序盤は「掴んで指定の場所に運ぶ」だけだったのが、「掴んで運んだものを使って何かする」というようなプラスαな遊びが追加されていくので、ついつい熱中させられてしまいます。
これは『ハコボーイ(3DS)』シリーズを遊んだ時にも感じたことなのですが、ハル研究所の作品はゲームの難易度の上がり方がとても気持ちが良い気がします。
序盤はやさしい難易度でゲームのシステムを覚えさせたあと、少しずつ遊びを追加して歯ごたえある難易度へ上げていく。その「難易度の上がり方」のカーブがとても滑らかでストレスをあまり感じないレベルデザインになっているように感じました。
メインテーマの「は~たらく~U~F~O~♪」というフレーズが脳内ループ
まずゲームを初めてすぐにメインテーマに心をガッチリ掴まれました。「は~たらく~U~F~O~♪」というフレーズがとてもクセになります。
このメインテーマはゲーム全体を通して各ステージごとに違ったアレンジで流れるのですが、あの「は~たらく~U~F~O~♪」のフレーズもしっかり使われている上に、どれもステージの雰囲気にしっかりマッチしているというところにサウンド担当者さんの技を感じました。
同じフレーズでもアレンジによって落ち着く曲調になったり、気持ちを鼓舞するカッコいい曲調になったり……スゴいです。僕は衣装を着替える時のテーマが特にお気に入り。オワッオワッ。
キャラクターデザインや背景の色彩など、ドット絵のグラフィックもイイ
また、グラフィック(キャラクターデザインや背景など)もステキで、ポップでシンプルな見た目ながら少しクセになるような不思議な魅力を感じます。
登場するキャラクターはほぼ話すことはなく名前すら出てこないものが大半なのですが、それでもドットで描かれた見た目や動きには強烈に印象付けられました。
特に着せ替え衣装を売ってくれるお店のキャラクター「アンク」が接客してくれる時の動きがとても好きです。商品を選んでいる時のユラユラ揺れている様や、退店時に少しだけ首を傾けながらニッコリと微笑む(営業スマイル?)様子はドット絵でありながらキメ細かな動きでずっと見ていて飽きません。(商品を全て買うといなくなってしまうのが少しザンネン)
また、キャラクターだけでなくゲームの背景も見どころの一つ。ステージを彩るオブジェやキャラクターがしっかりと作り込まれていて目を引かれます。しかし、自分(UFO)や運ぶモノよりも薄い色合いで描かれているため、にぎやかな背景の中でも運ぶ対象を見失うことなく非常に遊びやすくなっています。
さらに隠し要素として、薄い色合いで描かれてパッと見では背景にしか見えなくても実は掴めるモノが隠されていることも。これはステージクリア条件には直接関係ありませんが、スコアが加算されるなど遊びの幅を広げてくれています。
自分(UFO)や対象物と背景との間に色合いの差をつけることで画面を見やすくするのみならず、そこに遊びの要素まで加えるというところまで考えられたグラフィックデザインには驚嘆しました。
第1弾でありながら、しっかりと満腹感を得られる作品
『はたらくUFO』はハル研究所のスマ-トフォン向けのゲーム第1弾として発売された作品ですが、初のタイトルにしてここまで造り込まれているというのはさすがだと感じさせられました。
価格とボリュームも僕には十分満足のできるバランスでした。むしろ想像していたよりもボリュームを感じたくらいです。
『はたらくUFO』を体験したことで「HAL Egg」の今後の展開がとても楽しみになりました。
リンク
◆ 『はたらくUFO』 – 公式サイト
◆ 『はたらくUFO』 – 公式Twitter
◆ 『はたらくUFO』公式PV – Youtube
◆ 株式会社ハル研究所 – 公式サイト